アーギュメントをつくる
2025.03.06
第1章では、「アーギュメントをつくる」が主題となっている。
論文とは、ある主張を提示し、その主張が正しいことを論証する文章である。
論文とは、アーギュメントを論証する文章である。
論文のルールとして下記が挙げられている。
(1) 論文はアーギュメントをもたなくてはならない
(2) アーギュメントは論証を要求するテーゼでなくてはならない。
(2’) アーギュメントは反証可能なテーゼではなくてはならない。
査読論文で不採用になる理由として、アーギュメントがないか、またはそれを適切に表現できていないことが究極的な原因とされている。
アーギュメントは主張のことを言うが、この「アーギュメントをつくる」ために、アーギュメントの意味合いをより理解する必要がある。
1章の中では、例として「AがBをVする」という形式に落とし込めると説明されている。(これが唯一の形式ではない)
またここのVは、強く明確なV(他動詞)である必要がある。そうすると、結果として主張内容がクリアになる。
1章の中で用いられている例として
「初期のアンパンマンは長身・丸顔のおじさんだった」
これは事実の記述であり、論証を要求しないため、アーギュメントとは言えない。
「アンパンマンにおいては、男性主張主義的な物語が女性キャラクターを排除している」
このような文を作ることで、AとBとVそれぞれの要素で用いている言葉をより研ぎ澄ましてゆく作業に入ることができる。「排除」という語からも、主張がクリアになっている。
ただ、これ自体だとまだ”論文”のアーギュメントとしては不足している。ではどうすれば価値をつけられるか、と2章以降に続いていく。(続きはまた次回)
アーギュメントをつくることが、アカデミックライティングをする上で重要なポイントになる。
また、このアーギュメントは言語化という点で論文以外にも適用できると思う。
感想を書く時に、「やばい」「考えさせられた」という感想界のクリシェ(=ありきたりな表現)を使うと、そこで思考停止してしまう。
「何のために感動を言語化するのか」について下記のように説明されている。
「自分の言葉で、自分の好きなものを語る。それによって自分が自分に対して信頼できる「好き」をつくることができるから。」好きを言語化する技術, p57
好きを明確に言語化することは、自己理解を深めて説得力のある主張を生み出すために必要になる。
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